5種類もあった超弦理論を、ひとつに束ねる11次元の枠組み。弦だけでなく“膜(ブレーン)”も主役にする、量子重力のいちばん野心的な地図です。
弦だけでなく「膜(ブレーン)」も基本要素にする。私たちの宇宙は、大きな膜の上に乗っているのかもしれない。
膜(ブレーン)・その上を走る開いた弦・とびだす重力子。
① 5つの理論が、1つの“別の顔”だったじつは超弦理論には、計算のしかたで5種類のバージョンがあった。 1990年代、これらがたった1つの理論の“別の見え方”にすぎないと分かってくる。 その背後にある統一的な枠組みとして、エドワード・ウィッテンが提唱したのがM理論だ。
② キーワードは「11次元」と「膜」超弦理論の10次元に、もう1次元を加えた11次元で考えると、5つの理論がきれいにつながる。
基本要素は弦(1次元)だけでなく、膜(2次元以上の広がり)も含む。"M"は膜(Membrane)に由来するとも言われる。
M理論からは、私たちの3次元空間そのものが大きな膜(ブレーン)で、その上に粒子(開いた弦の端)が貼りついている、 という描像が出てくる。重力子は閉じた弦なので膜から外(高次元)へ抜け出せる――重力だけが弱い理由を、こう説明する試みもある。 膜どうしの衝突を宇宙の始まりに結びつける仮説も提案されている。
④ いま、どこまで?M理論は、5つの超弦理論を11次元で束ねる大きな枠組み。 弦に加えて“膜”も主役にした、量子重力のいちばん野心的な地図だよ。まだ完成はしていないけどね。