「観測でどれか1つに決まる」――でも、もし選ばれなかった結果も、別の世界で実現しているとしたら? それが多世界解釈。SFでおなじみの“並行世界”と、どこが同じで、どこが違うのか見てみよう。
波束の収縮(1つに確定)は起きず、すべての結果がそれぞれ別の世界で実現するという考え方(エヴェレットが提唱)。 ただし実験で確かめる方法は今のところ無く、あくまで“解釈”のひとつです。
「観測すると重ね合わせが1つに“収縮”する――でも『なぜ1つだけ選ばれる?』は大きな謎じゃ。 ならば収縮など起きず、全部の結果が別々の世界で起きていると考えれば、選ぶ必要もない。 それが多世界の発想じゃよ。」
量子は観測まで「重ね合わせ」でいて、観測すると1つに決まる――というルール。 でも「なぜ・どうやって1つに決まるのか」は、じつは理論がはっきり答えていない。ここをどう考えるかで、いくつもの“解釈”が生まれた。
② 多世界解釈⬆️と⬇️が重なっている
収縮…ではなく
⬆️を見た世界 と ⬇️を見た世界に
別世界へ行き来できたり、向こうの自分と会えたり…という物語の設定。
一度分かれた枝は二度と交わらず、行き来も通信もできない。会いに行くことはできない。あくまで物理の解釈。
正直に言うと――今のところ、どの解釈も“同じ実験結果”を予言します。だから多世界が正しいかどうかを、 実験で確かめる方法は見つかっていません。「世界が無数に増える」という大胆さの一方、検証できないという弱点があります。
多世界は「波束の収縮という“特別ルール”を足さなくていい(数学的にシンプル)」のが魅力。 一方で、コペンハーゲン解釈、関係性解釈、デコヒーレンス重視の見方など、ほかの考え方もそれぞれ有力。 まだ決着していない、量子のいちばん深い問いのひとつです。
パラレルワールド(多世界解釈)は、「観測で1つに決まる」のではなく「すべての結果が別々の世界で実現する」という考え方。 SFの並行世界とは違って行き来はできず、本当に正しいかはまだ誰にも分からない。だからこそ、想像する楽しさがある。