COLUMN / 考え方・理論

マインドフルネスと心理療法・プログラム

個々の技法を“束ねる”枠組みにあたるのが、研修プログラムや心理療法です。マインドフルネスと関わりの深い4つ——SIY・ACT・DBT・CBT——の目的と特徴を整理しました。

「技法」と「枠組み」は別もの

呼吸瞑想や葉っぱのワークが個別の技法だとすれば、ここで扱うのは、それらをどう組み合わせ、どんな目的で使うかを定めた“上位の枠組み”です。たとえば「葉っぱのワーク」は ACT の脱フュージョンに含まれる一技法。技法と同じ列に並べると重複してしまうため、コラムとして分けています。

PROGRAM ─ 研修プログラム

SIY(Search Inside Yourself)

Google発の、マインドフルネスを軸にした人材育成プログラム。

脳科学 × EQ × 瞑想

「今ここ」に気づいて戻る訓練(マインドフルネス)に、脳科学と感情知能(EQ)を統合した研修。

Googleでの実績

2007年、エンジニアのチャディー・メン・タンが開発。社内で最も人気の研修の一つに。集中力向上・ストレス対処の強化が報告。

世界へ

非営利機関 SIY Global を通じ、世界50カ国以上で提供。

1日2分の実践:楽な姿勢→自然な呼吸に意識→逸れたら戻す。

※ より広い体系としては、原点である MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法/8週間) や、うつ再発予防にエビデンスのある MBCT(MBSR+認知療法) もあります。

THERAPY ─ 心理療法

CBT・ACT・DBT

マインドフルネスを構成要素に持つ/隣接する、認知行動療法の系統です。(治療法であり、それ自体は実践技法ではありません)

CBT|認知行動療法

目的:物事の捉え方(認知)と行動パターンを見直し、バランスの取れた思考・対処を身につける。

対象:うつ・不安障害・パニック・強迫など。論理的・問題解決型。

ACT|アクセプタンス&コミットメント

目的:苦痛な思考・感情と戦うのをやめ、受け入れた上で「価値」に沿った行動をとる。=心理的柔軟性を高める。

特徴:第三世代。6つのコアプロセス。

→ 6つの行動原理を詳しく

DBT|弁証法的行動療法

目的:CBT+「変われない自分の受容(マインドフルネス)」と「行動を変えるスキル訓練」を統合。

対象:境界性パーソナリティ障害、強い感情の起伏、衝動・自傷など。

4つの違い・早見表

名称種別主な目的特徴
SIY研修プログラム集中・EQ・リーダーシップ脳科学×EQ×瞑想(Google発)
CBT心理療法認知・行動の修正論理的・問題解決型
ACT心理療法心理的柔軟性受容+価値に沿う行動(第三世代)
DBT心理療法感情調整・対人受容+スキル訓練(第三世代)

※ CBT・ACT・DBT は医療/心理の専門領域の治療法です。
ここでの説明は概要の紹介で、診断・治療の判断は専門家にご相談ください。